誘惑したい上司の条件〜真島果穂になりたくて〜
「真島課長も男だったってことじゃねーの?」
笑う川嶋に宮路は続けた。
「それだけじゃないんですっ!」
「…なに?まだ何かあるのか?言ってみ?俺、口は堅いし。」
「同じ日、姐さんが新井課長の部屋から出てくるの見ちゃったんです…。
俺も寮暮らしだし」
「果穂がっ⁈」
その話にはさすがの川嶋も驚きを隠せなかった。
「果穂と…新井課長がねー…」
注文したラーメンを受け取ると川嶋は勢いよく麺をすすりあげた。
「まあ、あんまり大騒ぎするなよ。暫らくは俺も果穂の様子を見るさ」
「そうですよね…周りが騒ぐことじゃないですよね」
翌日、
飲み会にて仲間内ではその噂話しに花が咲き乱れていた。
「…川嶋さん…口が堅いんじゃなかったんですか…?」
宮路ももう、笑うしかなく
開き直りみんなと一緒に話しを盛り上げて見た。
「でも、そういえばあの2人って付き合ってたんでしたっけ?」
誰かの言葉に、一瞬その場が静まり返った。