誘惑したい上司の条件〜真島果穂になりたくて〜
「すまない、待たせたな」
タクシーを降りて直ぐに会社の前に居る2人を見つけて駆け寄る。
やっぱり、電話の向こうから聞こえていた声は果穂で間違いなかった。
「あっ、いえ…この方が…」
呆れて、視線を向けた俺を見て、果穂は困り果てた俺の部下の影に隠れる。
「すまない…彼女は…その…俺の恋人なんだ…。」
「ああ、そうだったんですね。それなら良かった。」
「彼女に付き合ってくれてありがとう。」
「あっ…いえ、じゃあ僕はこれで失礼します。」
「ああ、すまないな。」
待たせていたタクシーに乗り込んだ部下を見届けて…
ようやく彼女と2人きりになったのだが…
さあ、どうしたもんだ?