誘惑したい上司の条件〜真島果穂になりたくて〜
欠かせない存在
とうとう明後日には真島課長が帰ってくる。
嬉しくてこの間から指折り数えてた…
そんな朝
事件は起きた。
朝礼も終わり、みんなが外出の準備を始めた頃
「果穂さんはちょっと残って下さい」
新井課長が申し訳なさそうに声をかけてきた。
指先でマスク着用の確認をしながら、新井課長のもとへと行く。
「なんでしょう?」
あのキス以来、私はできるだけ課長にツンツンした声色を使うように心がけていたけれど
「重要な話しなので、みんながちゃんと出てから話しをします。」と
いつもなら、嫌がっても犬みたいにつきまとっていた新井課長の深妙な顔つきをみて
「ふざけてる場合」ではないことを悟ってマスクを外した。