誘惑したい上司の条件〜真島果穂になりたくて〜



*****真島side****



なんなんだこいつは?

こっちが折れて謝ろうとしているのにも関わらず…

しかもだ!


優先してくれない?


仕事だ仕事っ‼

同じ職場にいて、俺の仕事量だって知ってるくせに仕事より自分を優先して欲しいだと?


果穂は理解してくれる女だと思っていただけにショックだ…


わがまま過ぎやしないか?


そんな女は知らん‼


「果穂とは喋りたくもない‼」


睨みつけた俺に、果穂はさらに目をつりあげた。


「なんにも理解してくれない課長なんか大嫌い‼出張でもなんでもどこにでも行っちゃえばいいよ‼」


なんて女だ‼


「俺は身支度があるから忙しいんだ、邪魔するなら帰れ‼」

わがまますぎる女なんか知らんっ!

1人で勝手に腹をたてていればいい!


すると視界に飛び込んできたクッションが、ポスンと俺の顔にぶつかって床に落ちると

もうそこに果穂の姿は無かった。




本当に帰ったのか…?


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