穏やかと癒し・・・ときどき、あい・・・
孝徳の家は今住んでいるところから車で30分くらいのところだった。

このくらいなら通勤出来そうだけど、と、思ったものの問いかける余裕はなかった。

「じゃ行こう」

駐車場に車を停めて、孝徳の実家へと入っていく。

「ただいま」

と、孝徳が玄関を開けて挨拶をした。

奥からスリッパのパタパタと音がした。

「おかえりなさい。まぁ、咲希ちゃん、いらっしゃい」

と、お母様の素敵な笑顔に迎えられた。

「こんにちは、本日はお招き頂いてありがとうございます。お邪魔いたします」

と、挨拶をした。

「どうぞどうぞ」

と、スリッパが2足揃えてあり、シンプルなデザインの白とグレーのストライプのスリッパを履いてね。と、言われた。

もう一つのスリッパは同じデザインの黒とグレーのスリッパだった。

靴を脱ぎ、スリッパを履き、靴を手で揃えて邪魔にならないところに置いた。

孝徳は自分で靴を揃えていた。

「咲希、行こう」

と、孝徳の後ろをついてリビングへと入った。

案内されたリビングはとても広い、どのくらいの広さだろう?

お父様がソファーに座っていらした。

「やぁ、いらっしゃい」

と、立ち上がり招いて下さる。

「こんにちは」

と、お父様の前まで行き、挨拶をした。

「じゃ、咲希ここに座って」

と、孝徳が私をお父様の斜めになるようにソファーに座るように促す。隣に孝徳が座った。

お母様がコーヒーを入れて持って来てくれる。

「咲希ちゃん、コーヒーでいいかしら?」

「はい。ありがとうございます」

コーヒーを4つそれぞれテーブルに置かれたところで私は立ち上がった。


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