穏やかと癒し・・・ときどき、あい・・・
「だから孝徳、お前頑張れ」

と、こうだいさんは頼んだビールをまた半分くらい飲んだ。

「はぁー?」

「義理の弟だから、お前が住谷を継げ」

「何言ってんだよ。おじさんがそんなの許さないだろう?いい加減、諦めろよ」

どっちが年上かわからない。

「わかってるよ・・・なぁ~優美。結婚しよう」

ええっ!?

ここでプロポーズ?

私たちがいる前で?

優美さんも孝徳も私も目を丸くして、思ったことはきっと一緒。

「ここで言うの?」

と、優美さんは今、この状態で言うのかと問いだした。

「ここで言う」

もう引けない感じなのかきちんと言ってなかったのか何度目かなのかわからないけど、こうだいさんは優美さんの方にからだごと向き、優美さんを向かせて、前にいる優美さんに言った。

「優美、結婚しよう」

ポケットからリングケースを出し、開けて、指輪を優美さんの左手の薬指にはめた。

優美さんは呆然なのかどうなのか、何も言わないまま・・・

「・・・・・・」
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