穏やかと癒し・・・ときどき、あい・・・
今日のランチは“洋食屋”さん。

「最近どうなの?」

と、ハンバーグランチを二つ注文して、加奈子が聞いてきた。

「どう?って仕事?」

「明らかに違うよね」

なんか機嫌悪いのかな?

「孝徳と?」

「当たり前でしょう」

「どうって特には何も変わらないけど・・・」

あっ専務の話ってしていいのかな?

「なんかあるの?」

加奈子はスルドい。

でもこれは自分のことじゃないからやめておこう。

「大切って思ってる。だからこのままってダメだよね。って少し考えるようになった」

「あらっ進歩」

「でも、どうしたらいいかわかんない」

「咲希ってどうしたいの?」

「それがわからない」

「例えば、早川さんに彼女が出来たらどうする?」

えっ?

加奈子の言葉に驚いて、私は加奈子を見つめた。

「そんな驚かないでよ。ないことじゃないでしょう?だって、咲希とは友達以上恋人未満なんだから・・・」

・・・・・・

私は何も言えなかった。

ハンバーグランチが運ばれて来た。

私は食べ始めることが出来ない。

「ごめんごめん。そういうこともあるかもって少し思ってた方がいいかなって、安心仕切ってると後悔するかもって、ちょっと意地悪な言い方しただけ。早く温かいうちに食べようよ」

私はお箸を持って食べ始めようとする。

でも・・・食べれない。

「ねぇ、今、何を思ってる?」

加奈子は私の様子を見て、問いかけた。

「・・・孝徳に彼女が出来たら、一緒に週末を過ごせなくなる。って思った」

今の正直な気持ち。

「早川さんに彼女がいても、一緒に週末を過ごせたらそれでいいの?」

えっ?

「一緒に週末だけ過ごせたら、早川さんに彼女がいてもいいの?」」

「そんなのわかんない」

そう言いながら、目の前にあるハンバーグランチを私はやっと食べ始めた。

注文したのに食べないのは失礼だ。と、いう思いだけで食べ続ける。

いつもなら、美味しいって思うのに美味しいって感じることが出来なかった。

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