穏やかと癒し・・・ときどき、あい・・・
「やっぱり付き合ってるんだ」

「はぁ?」

早川さんはなぜそうなるって感じの声を上げた。

私もそう思う。

話が展開しすぎ。

「今、咲希って呼び捨てた」

「隣の席だし、同級生だし、親しい感じだけど?」

「早川さん、遊びとかならやめて下さいね。何とも思ってないならそれでいいです。でも思わせぶりとか遊ぶとか絶対しないでください。咲希はつらい恋をしたの。だから・・・」

私は驚いた。

向かいの加奈子が泣きそうな顔をしてるから・・・

「加奈子?」

さっきの怒ったような口調は私を心配してのことだったみたい。

「ごめんごめん。食べよ。ハンバーグ美味しいよね」

加奈子・・・

いつもありがとう・・・

「森さん、ホントに何もないよ。呼び捨ては同僚として親しみを込めての話だから」

「わかりました。でも早川さんって謎ですね」

「そう?分かり易いと思うけど」

早川さんは含みのある顔でそう言った。

「咲希に一つだけ。

恋はするしないじゃなくて、落ちるものだよ」




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