穏やかと癒し・・・ときどき、あい・・・
「加奈子には言ってもいいって言われたけど、内緒にしといてね。専務のご結婚される方、孝徳のお姉さん」

そう言うと加奈子は目を丸くした。

かなり驚いたようだ。

「そうなの？」

私は頷いた。

「そっか、なるほど。中途で入ってきて将来の幹部候補って言われてるけど、近い将来ね」

「でも、専務の義理の弟って立場はイヤって言ってた」

「まっもう上の人も含め実力を感じてる頃じゃないの？相談事は上司より、早川さんに言う人が多いって聞くよ。いいアドバイスくれるとかあっさり解決してくれるとか。評判すごくいいわよ。咲希は管理部の中にしかいないからわからないと思うけどね」

確かに知らない。

よく、デスクにいる時に内線があって、席を外すことが多い。

そういう時って相談とかされてるのかな。

孝徳は私に会社の話はしない

私も聞かないけど、孝徳が何をしているのかわからない。

「彼、営業本部にいた時から出来るって言われてたからね。専務の義理の弟って言われる前に実力で上がったって思ってもらえるんじゃない？まっ一部の人たちは専務や社長のおかげとか言う人いるだろうけどね」

そっか、それならよかった。

一部の人たちだけなら大丈夫だろう。

孝徳がイヤって思ってることは言われてほしくない。

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