星月夜


「とにかく、そんな格好じゃ外出られないだろ?今日は大人しくここにいろ」


そう言うと滝沢先輩は出勤してしまった



‥‥居ろって言われても‥‥




暫く状況が掴めずにいた私はとりあえず目の前に用意された朝食を口に運んだ




先輩はちゃんとご飯食べたのかな?



食べ終わった食器を食洗機に突っ込んで私は再び手持ちぶさたになった



掃除‥‥する程汚れもないし
洗濯物も‥‥溜まってないし



うーん‥‥



私はフラフラと本棚に近付いた


本棚にはたくさんの本に紛れてファイルが幾つか並んでいた



本の中身はどうやら写真集の様だ


ぱらぱらっと捲って行くと色とりどりの空が広がっている




「きれーーっ‥‥」





写真の価値何て私にはわからなかったけど


一面に広がる空は私の心を掴んで離さなかった



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