星月夜


ゴロリと床に寝転がって写真集を高く持ち上げた



一ページずつ時間を掛けてゆっくり捲る





満天の星空に吸い込まれそうになりながらも


もしかしたらこの中に瞬の星もあるんだろうか


なんて‥バカな事を考える



きっと、その隣には美鈴先輩がいるのに




「‥‥バカみたい‥‥」



私はそう呟いて目を閉じた


その瞬間、頬を一筋の涙が伝った




私は‥‥いつになったら瞬を忘れる事が出来るんだろう






そんな私の顔にヒラヒラと舞い降りた一枚の紙‥‥




 

< 44 / 136 >

この作品をシェア

pagetop