星月夜
「何か食いたいもんあるか?」
無理矢理乗せられた先輩の車
ぼんやり窓の外を眺めてた私に先輩がそう言った
「え?いえ…」
「じゃぁ適当に入るぞ」
…あ、やっぱそうなる?
先輩がそんな事聞くなんて可笑しいと思ったんだよね
「いえ、いいです。ここで降りるんで止めてください」
そう言ってるのに先輩は車を止める所かどんどんスピードを上げていく
「ちょっ…!いい加減にして下さい!降ろして!」
私は急に荒くなった運転に怖くなり手と足にギュッと力を込めた
「そんなに俺と飯食うの嫌?」
「……え?」
私はその声に顔を上げると
怒ってるのかと思った滝沢先輩は綺麗な顔を歪めてじっと前を見つめていた
「いえ、嫌とかじゃ……なくて……」
ただこれ以上関わりたくないだけなんだけどな
当然そんな事言えるはずもなく車は近くのファミレスね駐車場に滑り込んだ
私が働いてるのとは別系列のファミレスだ