星月夜


「片岡さーん、これ8番テーブル」


「はいっ!」


私は助かったとばかりに調理済みのお皿を受け取る





8番テーブルは彼のテーブルの奥だ‥


躊躇したけど‥仕事中だしもう話しかけられないだろう、と意を決して向かった



「お待たせ致しましたー」


テーブルに料理を並べている間も私の意識は背後に居る彼に向かっていた


8番テーブルを離れ、俯き加減でなるべく彼の席を見ない様にテーブルの前を過ぎようとすると




――――ガタッ


急に彼が席を立ち上がり私はビクッと立ち止まってしまった





‥やばっ。何立ち止まってんのよ!


 
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