星月夜


ピルルルル………ピルルルル………



「も~~っ!分かったわよ!」


私は枕元で鳴り続ける携帯を乱暴に取り、受信元を見て一気に気が滅入る……。



「もしもし?」


『七瀬!もう電話くらい出なさいよね!あんたまだ寝てたの?』



そんな事言われてもねぇ…こっちは熱出して寝込んでたんですよ


それにこんな時間ってまだ7時じゃない



「ママ、何か用?忙しいんだから用件のみにして」


『あなた、大学はどうするか決めたの?』



ベッドから起き上がり部屋の中を見回すとローテーブルに突っ伏して眠ってる滝沢先輩の頭が目に入った


そうだ、昨日泊まったんだった


『パパとの約束覚えてるわよね?もし戻る気がないなら……』

「分かってる。ちゃんと考えてるから、今忙しいの。また後で電話するね」



私は電話の向こうでまだ何か言ってるママを無視して電話を切った



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