星月夜

おつかい



――住所は封筒の裏に書いてあるから



そう言われ私は着替えて家を出た


滝沢先輩の会社は私のバイト先から近かった


家からだと歩いても20分くらい?


天気もいいし、歩いて行く事にした



そして辿り着いた『滝沢デザイン企画』


オフィスビルの1角の様だ


えーっと…7階か。



すぐに着いたエレベーターに乗り込む。

一応、大人しめなワンピースを着てきたんだけど……


エレベーターの中にはカッチリスーツを纏った人やきらびやかな服装のいかにも社会人と言った風貌の人ばかりで妙に浮いてる自分が恥ずかしくなった




数回別のフロアーに立ち寄り何度目かにやっと7階へ到着した

フロアーに降りるとすぐ入り口に受付らしき場所があった


これまた綺麗なお姉さんが私を凝視していた



「あの、滝沢先…。あ、滝沢さんにこの書類を届ける様に言われたんですけど」


そう言って封筒を見せると受付の女の人が怪訝そうな顔をした


「失礼ですが、どちらの滝沢でしょうか?」


えっ!?どちら?

滝沢さんっていっぱい居るの?


 

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