星月夜
焦る私を余所に彼は伝票を差し出した
「――お会計、お願いします」
「か‥かしこまりました‥‥」
伝票を受け取った私は急ぎ足でレジに向かう
「――円でございます」
そう言うとすぐ私の目の前に一万円札が出される
たかがコーヒー一杯に一万円札出すなんて‥‥わざとだ!と思いながらも私はお金を受け取った
「じゃぁ、またね。七瀬ちゃん」
そう言って彼はお釣りを受け取りお店を出て行った
後でその会話を聞かれた水野さんに知り合いかと詰め寄られたが知らないと誤魔化した