星月夜


「悪いが、今日は彼女と個人的に食事なんだ。それに君たちは3人だろ?席も足りないじゃないか」


確かに滝沢先輩の言う通りここは4人席だからあと3人は無理だね


彼女は「そうですわね」と残念そうな顔をした後、私をキッ!と一睨みし他の席へ行ってしまった



…また睨まれたし


「あの人、滝沢先輩の事好きなの?」


彼女たちが座った席が離れている事を確認し私はこっそり尋ねた



「ああゆう奴らはちょっと顔が良くて金持ってれば誰だって良いんだよ。自分たちから誘って置いて飯代払わない男は二度と声掛けない。まるでハイエナだな」


滝沢先輩はうっとおしそうに吐き出した



「ふ~ん…。先輩、自分は顔が良いって認めるんだ」


「お前今頃気付いたのかよ。俺ほど顔が良い男なんてそうそう居ねぇだろ!?」



「そーですねー」


棒読みでそう言うと先輩はタバコを灰皿に落とし私の髪をぐちゃぐちゃに撫で回した



「もー、髪がぐちゃぐちゃになるぅ!あ、ほら料理来たよ?」


私たちのテーブルにハンバーグカレーとオムライスとサラダとスープが並べられた後

私の前にだけちょこんと小さな皿が乗せられた


「……?」


ケーキなんてセットに入ってなかったけど……?




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