星月夜


……やばい
ちょっと飲み過ぎたかも



皆の会話に相槌を打ちながら楽しく飲んでたはずなのに
さっき見掛けた光景が頭から離れてくれず、つい飲むペースが早くなってしまった


「片岡ちゃん、大丈夫?」


ふらふらな私を皆心配して家が一番近い蜂谷くんが送ってくれる事になった



タクシーに乗ると吐いてしまう可能性があるため徒歩で



幸い、家まではそんなに距離がないから歩いて帰るのは可能だ


「蜂谷くん、ごめんね?二次会…」


私を送ってかなきゃならないから二次会には参加出来なかった蜂谷くんに申し訳なく思う



「いいよ!片岡ちゃんの方が大事だし!」


そうゆうセリフをサラッと言える蜂谷くんも顔はいいしモテる部類だ


同じバイト仲間でも憧れてる人も多い



「ねぇ、片岡ちゃんってH大だよね?」



突然の蜂谷くんの言葉に私の足はピタリと止まってしまう



「……どうして?」



大学の事は誰にも言ってないはずなのに



 

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