一人称が私から俺に替わる時
「日咲、何度言えばわかんのよ‼男には気を付けろっていってんじゃん!」

ナゼかは分かりませんが、カフェで絶賛説教中です…

「ですが花崗ちゃんあの方はいい人ですよ?」

「どこが!あんな下心丸出しな男のどこが!」

「分かりませんが…多分いい人ですよ?」

「あぁぁぁもう、誰かこの子に危機感を教えてやって〜〜」

あらあら、テーブルに突っ伏しちゃいました…;;;私は何かしたのでしょうか?

……ナゾですね。

「ほらほら、花崗ちゃん紅茶冷めてしまいますよ?」

「あ〜、うん」

え…?突っ伏したまま飲むとか何かの魔法ですか?!

「花崗ちゃんは魔法使いだったんですね!」

「は?」

「突っ伏したまま飲むとか何かの魔法ですよね?」

「いや;;;、行儀悪いただの犬飲みだよ;;;」

犬飲み…?

………!み、花崗ちゃんは犬…?

「はい、ちょっと待ちな。あんたが今考えてる事は断じて違うからね」

「違うのですか?」

「ちなみにエスパーでもないからね」

……侮りし方ですね。

花崗ちゃんとお茶を飲んでいたら……

「キモいんだよ!お前女かよ!」

世に言う修羅場を見てしまいました…;;;

「だいたい男のクセになんなのその喋り方w」

なにやら金髪さんが一方的ですね…
もう一人の方はさっきから一言も発しないし……

どうしたらいいんでしょう?

「分かったわ、じゃあ私と別れて頂戴」

あら、喋りましたね。背の高い女性ってモデルさんみたいですよね〜

「こっちの台詞だよ‼」

パンッ!!

え、えぇ!?ぼ、暴力シーン初めて見てしまいました…;;;

「んだ?あの女は…」

こっちはこっちで何やら青筋たてている方が;;;;…

チリリリン

出て行っちゃいましたね、世に言う修羅場?だったんでしょうか?

「花崗ちゃんちょっと待っていて下さい」

「え?どこ行くんだ?」

何処へ?決まってます。

「すみません、少し屈んで貰えませんか?」

「え?ぇっと…」

「屈んで下さい」

長身の女性に手が届くわけないじゃないですか;;;全く。


「失礼します」

「っ…?」

「叩かれたところは冷やせば痛みが和らぎますから、どうぞこのまま」

至近距離で見ると…すっごく美人さんでした!羨ましい…

「…ありがとうね?迷惑をかけてしまったわ」

「いえ、私が勝手にしたことですからお気になさらずに」

赤みもひいたところで、ハンカチをしまったのですが、本当に高いですね…;;;

「ねぇ、貴女お名前は?」

「え?あ、私は田辺日咲と申します」

「日咲ちゃんね、私は一宮凛。またお礼するわね」

一宮さんはそう言って、お店出て行っちゃいましたね。

私も、残りのお茶を飲んでしまいましょっと。
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