一人称が私から俺に替わる時

オネエ登場

「ねぇ…何してるのかしら?」

「んだ?てめぇ…」


!手が緩みました、今がチャンスです!

「おっと、だから逃がさねぇってば」

「離してください!」


─ギリッ

「い、いだだだっ!」

「早く私達の前から消えなさい」

「っ、くそ!」


はぁ……た、助かりました…

ん?何処かで見覚えのある顔が……?


「大丈夫?日咲ちゃん」

「あっ、カフェの一宮さん?」


よく知り合いに会う日ですね


…あれれ?一宮さんを見たら……


「怖かったわよね、泣いていいわよ?」

「ふ、ふぇぇぇぇん」


涙が止まりませんでした…









「落ち着いたかしら?」

「はい、大丈夫です。すみません…」


そっと背中を擦ってくれるあたり、優しい方です。


「家まで送るわ」

「え?いいんでしょうか……」

「いいのよ、さて行きましょうか。立てる?」


「はい、だいじ…」

あらら?立てない?どうして?


「立てないのも無理ないわよね、ちょっと失礼するわよ?」

「へ…?きゃっ」

た、高いです。兎に角高いです!

こ、怖すぎます…!

「クス、落としたりしないから大丈夫よ」

「あ、はい…」


17才にして人生初のお姫様抱っこ……

嬉しいやら気恥ずかしいやら怖いやらで、よく分かりません;;;;
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