【完】猫かぶり少女と腹黒王子
最終章
思い出
あれから何ヶ月も経ったある日
私は先生から、とある提案をされた
私は相談室に呼ばれて
何かやらかしたのかもと思っていたけど
「七瀬、突然の提案なんだが、ドイツに留学してみないか?」
「はいっ…?」
全く理解が追いついていない私の頭
ドイツ?
留学?
それって?
「本当ですか⁉︎」
「あぁ、お前は進路が医者だっただろ?
だったら最先端のドイツ医療を見るのも勉強だと思ってな。
もちろん、単位はちゃんとやるし
卒業だって出来る」
「何ヶ月くらいですか?」
「一年だ
今年の1月から」
一年
それまで大和とは会えなくなる
「母と話し合います。今週中には結論を出します」
「あぁ。いい報告を待ってる」