【完】猫かぶり少女と腹黒王子
「どうして会長がそれをお持ちで?」
動揺しているのを悟られないように
ゆっくりと話す
「屋上に落ちてたからかな?」
ニヤリと口角を上げて笑う会長さん
「えーっと?名前は…」
ペラペラペラっと生徒手帳をめくり始める会長
「ちょっ!それはプライバシーの侵害では?」
「プライバシー?君の名前を、確かめるための手段にすぎないね、これは」
「だったら君の口から教えてくれるのかな?」
「別に構いません。
ていうより、会長!さっき放送で私の名前呼んでましたよね?」
「あれっ?そうだっけ?」
さっきまでの何かを企んでいるような表情から一変
ド忘れしたかのような顔に
「まぁいい。
七瀬椎名さん、これを返して欲しければ、こっちに来なさい」
プラプラと生徒手帳を煽られる
っ…!
なんなのこの人!
性格曲がってるんじゃない⁈