【完】猫かぶり少女と腹黒王子
なんでこんな体勢に?
キーンコーンカーンコーン
4時間目の授業も終わり
いつもなら、ここで遥香とお昼ご飯を食べるんだけど…
「ごめん遥香
今日も一緒に食べられないの…事情は明日、必ず話すから!」
「うん、大丈夫だよ!
なんとなく理由、分かるから」
ニヤニヤしながら遥香は笑う
多分朝のことを知ってるんだと思う
「本当ごめんね」
と私は言い残して、指定された別棟の空き教室へ
別棟は授業で使わなくなった資料とか、機材を置いてあるから
普通の生徒とか、先生はあまり来ない
ガラガラガラ
「失礼します…」
初めて別棟に来たし…
「遅い」
私が教室に入るなり、いきなり怒られた
私を怒った日向会長は、窓際にある椅子に座りながら、パンを食べている
「お前、昼飯は?」
「食べてません。」
「なら、これやるよ」
ほら、と焼きそばパンを私の手元まで投げてくれる