【完】猫かぶり少女と腹黒王子
「自分ら、午後の授業サボるつもりやろ」
篠澤くんが急にそんなとさことを言い出すので、身体がビクンってなってしまった
「おっ!椎名ちゃんそれ図星〜?」
私はこいつが嫌いかもしれない
ていうか嫌いだ
「お前には関係ねーよ、なっ、椎名」
ニコっと何故かここで王子様スマイル
「うん!篠澤くんには関係ないよ」
“には”を強調して言ってみた
「まぁええわ。」
しゅん…と拗ねる篠澤くん
私は二人に気付かれないよう、遥香にウィンクをした
ここで篠澤くんを帰りにでも誘っちゃえって
この心の声が聞こえたのか、遥香はあっと口を開けて
「篠澤くん?だったら帰り、一緒に帰らない?」
「えっ?!ホンマに!?
ええで!一緒に帰ろ〜」
あっさりと了承を得た遥香は少し嬉しそうだった