【完】猫かぶり少女と腹黒王子
「じゃあな」
私たちは一旦保健室に寄って、早退届けを出した
教室からカバンを取り学校を出た
「バイバイ、遥香」
「また明日」
「椎名」
私の前を歩いていたはずの大和が、いつの間にか隣を歩いていた
「今日、何曜日だか分かってる?」
えっ?
何曜日…?
えっとー…
「金曜!」
「そっ、金曜。てことは?」
………
「先に俺ん家行って、荷物取りに行こうぜ」
大和がうちに泊まりに来ます。
「どうした?顔が赤いぞ?」
「赤くないし!太陽のせいだよ!」
「そんなに俺が泊まるのが楽しみなのか〜。そっか〜」
「べっ、別に楽しみなんかじゃない!」
あっそ〜
とニヤニヤしながら言う大和
「俺はドキドキしてるぜ?
椎名ん家に泊まれるんだからな」
ドキドキ、か…
でもいつもより、鼓動が早いかも…