俺様生徒会長に鳴かされて。
「ということです。ここは、押してだめなら引いてみろ、で。いったん引き下がりましょう」
須田さんはしぶっていたが、仕方がない、とぼやいて雪矢さんと踵を返した。
くる
けど、しばらく歩いて、雪矢さんだけがわたしに振り返ると、
にこり
って、微笑を浮かべて、去っていった。
白いシャツと綺麗なサラサラな髪が校舎の奥に消えていくのを見ながら、わたしはちょっと、そのどこか寂しげに見えた微笑に罪悪感を感じる。
申し訳ないことをしたかな…。
わたしが臆病なばっかりに…。
せっかく、わたしのことを認めて、お世話をしてくれるって言っているのに…。
「翻弄されんなよ」
けど、そんなわたしに、ぴしゃりと冷たい声が降ってきた。