俺様生徒会長に鳴かされて。

優羽をひっぱって購買館を歩き始めた俺だが、すぐに後悔する羽目になった。



ちょうど休み時間になっていて、他の生徒どもが出歩いていたからだ。



「あ、今日は彪斗くん来てる」


「彪斗さーん、おはよーございまーす」



なんて、女どもが甲高い声あげて俺にうざったくしてくるのはいつものことだが、

今日に限ってはヤローどもも、女どもと一緒に俺に視線を集めてくる。



いや。





正確には、優羽に、だけどな。





くっそ。



じろじろ見るんじゃねぇよ。



って無理もねぇか。



優羽のバカ、購買館の店の豊富さに驚いてるのか、

きょろきょろしながら、よろよろと引っ張られていやがる。



そりゃショッピングモールさながらの造りをした購買館は珍しいだろうけど。


そんな小せぇ子みたいに感動してんじゃねぇよ。
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