俺様生徒会長に鳴かされて。
「学校にいながらお買い物できるなんて、やっぱり芸能人さんはすごいのね。
わたし、なんだかちがう世界に迷い込んだみたい」
なんて、優羽は俺を見上げてにっこりと笑った。
初めて見せた零れるようなその笑顔にぽーっと見惚れてしまって、数瞬後はっと我に返る。
ったく、しょうもない天然だな、くそ…!
そんなんだから、嫌でも視線集めちまうんだよ、ばか。
それに、そのすごい芸能人になれる才能もってるくせに、いやいや駄々こねてんのは、どこのどいつだよ。
「…あんまキョロキョロすんな。頭ワルそーだから」
俺は握っていた手をグイっと引き寄せて、優羽の華奢な身体を隠すように、ぴったりと俺の横につけた。
これ以上、こいつをヤローどもや、くだらねぇ女たちの嫉妬の視線にさらしたくなかった。
けど一方で、
どうだ、めちゃくちゃ可愛いだろ。
おまえらなんか、こいつの比にもならねぇよ。
って、見せつけてやりたいような気にもなっちまう。
あー、なに考えてんだ、俺…。
んなことしたら、ますますコイツをほっとけなくなって、独占欲丸出しにしちまうのは目に見えてんのにな。
あーあクソ、早くこいつをブスにもどさなきゃな!
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