俺様生徒会長に鳴かされて。

そんな優羽を無視して、俺は松川さんに続けた。



「あのさ、505号室って空いてたよね?」


「あ、はい。空いてますが」


「ん。

じゃ俺とコイツ、そこに入るから。登録直しておいて」


「はぁですが」


「いくら松川さんでもこれはゆずらないよ。

親父には『また駄々こねた』とかってテキトーに言っといていいからさ」


「いえ、そうではなくその部屋は」


「じゃ、よろしくね」



と、言いながら、さっさと俺は優羽を引っ張ってエレベーターに乗り込んだ。




「あの彪斗くん…ここは…?」


「ここは俺たち生徒会メンバー専用の寮。

選ばれたもん同士寝食共にして結束感高めて、生徒によりよい学生生活を送ってもらうためにがんばりましょー、っていうキメぇ目的のもと作られた場所で、会議や企画準備もここでやったりする。

ま、他の生徒もいないし住み心地もいいし、悪くないとこだけどな」


「いえ、あの、そういうことじゃなくて…

どうしてわたしもここに住むの…??」



はぁ?今更なに言ってんだ。

と、俺は優羽をしかめ面して見下ろした。
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