俺様生徒会長に鳴かされて。



我の強い女は面倒臭くて嫌いなはずなのに、

どうしたわけか、俺はワクワクし始めていた。



ますます優羽に引き寄せられる心のように、俺は無意識にその頬に手を伸ばす。



心地よい肌。



細いあご。



ちょっと力を入れたら折ってしまいそうで。

ハラハラするのに、いっそ、そうしてしまいたくなるような…

モヤモヤした気分に襲われる。





「『今日はこれで許してやる』って、さっき言ったけど」


「…?」


「やっぱ無理かも」





かすかに動揺をしめした優羽が動く前に、


抱き寄せて、捕えた。





「や…やだ…!あや、とくん…っ!」





そのままベッドに押し倒して、両手を縫い止める。





「生意気なんだよ、小鳥のくせに。



「…あ…やと」



「おまえのせいだからな。

…後悔しても、もう遅いぞ」





震える小さな唇を見つめ、

俺はゆっくりと背をかがめた―――。


< 129 / 269 >

この作品をシェア

pagetop