俺様生徒会長に鳴かされて。
「住む場所まで?
そう言えば、生徒会の人たちのお部屋は別館だったけど、どうしてなの?」
寧音ちゃんはちょっとはにかんだ笑顔を浮かべて答えてくれた。
「うちの学校の生徒会って普通の学校とちがって特殊なんだよね。
年収や人気が一番高い人間から順に、強制的に役職に就かされて、運営を押し付けられるんだよ。
だから、ああやって別館に住まわせてもらったり、って特別扱いにしてもらえるんだよね。
まぁ、好き好んで入ったわけじゃないから、みんなほとんどヤル気なしで、ただ存在するだけって感じなんだけど」
「へぇ…。じゃあ生徒会のメンバーになったってことは、寧音ちゃんはやっぱり売れっ子ってことなんだね」
「って言っても、いいもんでもないよぉ?
周りの生徒からは憧れとも嫉妬の対象とも見られて、微妙な立場だし。
かといって抜けたら『人気落ちたんだ』って後ろ指差されるし。
せっかく仕事から解放されてプライバシーが守られる場所にいるっていうのに、今度は同じ立場の人間から監視されなきゃならないなんて、窮屈な話だよ」