俺様生徒会長に鳴かされて。


思わず口ごもるわたしの手を、須田さんが乱暴に引っ張った。



「あ、の、わたし…!」


「まぁいいから」





連れていかれたのは、隣の部屋。



そこはピアノがあるレッスンスタジオだった。



「さぁ、歌ってくれないか、優羽」



「え…」



そんな、急に…。



「まずはリラックスしようか」



と、雪矢さんがわたしの手を引いて椅子に座らせる。



そして、動揺を隠せないままうつむくわたしの前で膝をつくと、手を伸ばした。



「君みたいな恥ずかしがり屋さんは、かえって視界が悪い方がリラックスできるんじゃないかな?」



「あ…っ」



すっ、とメガネがはずされた。



一瞬にして、あたりはぼやけてしまう。



どうしよう、なにも…見えない…。





「…ん?」
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