俺様生徒会長に鳴かされて。


わたしはもう、息もできない。

こわくて、不安で…震えを抑えるのに必死で…。

泣きそうになりながら、おそるおそる雪矢さんを見つめた。





「その上目使い、相当やばいよ?」


「……」


「俺に会う前に、この学園の他のやつにそれした?」


「…?」


「ふふ。まぁいいか。まさかアイツには会ってないだろうし」



アイツ?

だれの、こと…?



「須田さんの言う通りだ。君のような宝石をみすみす見過ごすのは実に愚かだ。確実に君は最高の歌姫になれる」





いや。





歌姫なんて、ならなくていい。



人前でなんて歌いたくない。



しっかりしなきゃ…わたし…



勇気を出して…



ここでちゃんと言わなければ…!





「わた…し歌手になんてなりたくない」
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