俺様生徒会長に鳴かされて。
「そうだ、優羽。
君はテレビに雑誌に引っ張りだこで、みんな君を一目見たいと、コンサートやイベントのチケットを買うのに、湯水のごとく金を使う。
君はそういう運命の元に生まれたんだ。運命からは逃れられないよ」
重々しい声で言い放つ須田さんは、見たことのないような怖い顔をしていた。
テレビ?
コンサート??
いやだそんなの。
人前に出るのもいやなのに、
歌うだなんて。
わたしはただ、お父さんの前だけで歌っていれば、幸せだった。
お父さん。
お父さんも、それでいいって思っていてくれたはずでしょ…?