イケメン侯爵様とお試し結婚!?
冗談じゃない、結婚なんてするもんですか
結婚の話が出てから3日後。
「アマルダ、明日の昼お前に会いに来るそうだ。明日は畑仕事をするんじゃないぞ。綺麗なドレスを着て、しっかりと化粧もして、迎えるんだ。わかったな?」
部屋でくつろぐアマルダに、伯爵様は入るなりそう話しました。
その言葉に思わず何も言えなくなります。
アマルダが思っていたよりも早い訪問。
その進め方の早さに、改めて伯爵様の本気を感じ取ったのでした。
「・・・わかりました。お父様」
「やけに素直だな。・・・まあいいだろう、そう言う事だ、しっかりとやるようにな」
そう言うと、伯爵様は部屋を出て行かれます。
・・・・なんてね。
誰が、そんな事するもんですか。
心の中で伯爵様にあっかんベーをする、アマルダ。
扉を開け、伯爵様が近くにいないのを確認して、アマルダはラフィアと明日の打ち合わせをします。
「・・・というわけで、明日は他の待女の見張りお願いね。この屋敷では、味方がラフィアしかいないから。他の侍女にバレたら、この計画はおじゃんよ」
「お任せ下さい。このラフィア、しっかりと見張りさせていただきますっ!」
ラフィアは自身の胸を拳でどん!と叩きました。