イケメン侯爵様とお試し結婚!?

ヴァン様の言葉に、リリアは次第に落ち着きを取り戻していきます。

そして、ゆっくりと顔を上げました。
先程の厳しい顔ではなく、いつものリリアの顔に戻っています。


「公爵様はあなたと結婚してから、他に女性がいるような噂を聞いたことがない。そのような影も見受けられない。婦人を愛しているよ。ただ、それを伝えられていないだけだと思う」

「ヴァン様・・・・」

「大丈夫。悲しい結果にはならないよ。あとはあなたの勇気だけだ」


そう言って、ヴァン様はリリアに優しい笑顔を見せました。

リリアはヴァン様に支えられながら立ち上がります。
そして、アマルダを優しく抱きしめました。