イケメン侯爵様とお試し結婚!?

「ごめんなさい・・・アマルダ。私、とんでもない事を・・・・」

「・・・いいの。お姉様がそんな気持ちでいたなんて知らなかった。私こそ逃げてばっかりでごめんなさい。私だけなんて思っていてごめんなさい」

「もっと早くからこうやって話せば良かったのよね・・・。昔も、今も」

アマルダから離れると、ヴァン様を見てリリアは深く頭を下げました。

「ヴァン様にも迷惑をかけて、怪我までさせて・・・。罰はしっかりと受けます。なんなりと仰って下さい」

「・・・幸い、誰が犯人かまでは周りには伝わっていません。今回は通りすがりのならず者の犯行と言う事にします。この事はこれで終わりにして、忘れましょう」

「いえ・・・!それでは私の気持ちが晴れません!!何か罰を・・・!!!」

「では婦人、約束して下さい。これからあなたも幸せになると。エラルド公爵様にちゃんと自分の気持ちを伝えると。これから公爵様と幸せな家庭を作っていく事。・・・出来ますか?」

リリアは泣きながらうなずきます。アマルダもリリアの姿を見て泣かずにはいられませんでした。

「ええ・・・!必ず!申し訳ありませんでした・・・!本当に・・・・!!」


二人は抱き合い、そしてお互い声を出して泣き続けます。
そんな二人をヴァン様はただ静かに見つめていたのでした。
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