イケメン侯爵様とお試し結婚!?
これから、それから
帰りの馬車の中。

アマルダ泣きはらした顔で、無言のまま外を見ています。
ただ、アマルダの気持ちはすっきりと晴れていました。
朝に見た景色とは全く違って見えます。

ふと、ヴァン様の方を向くと、ヴァン様はアマルダをじっと見ていました。


「・・・まさか、ずっと見てたの?」

「いけなかった?」

もう、と小さく言うと顔を赤らめます。そして、小さく呟きました。

「お姉様、幸せになるといいな・・・。悩んでるなんて知らなかったから」

「大丈夫だよ。それよりも、アマルダはこの結果で良かったのかい?」

「ええ。・・・むしろ感謝してる。お姉様は悪い人じゃない。話せばわかると思ったの。・・・だから、ありがとう、ヴァン様」
< 102 / 163 >

この作品をシェア

pagetop