イケメン侯爵様とお試し結婚!?

アマルダは優しく微笑みました。ヴァン様は笑顔を返し、そしてアマルダの手を握りました。

「さあ、今度は君の番だよ。言ったよね?この事が終わったら自分の気持ちを言う、と。教えて、アマルダの気持ち。私の事をどう思っているのか」

真っ直ぐにアマルダを見つめる瞳。その瞳に吸い込まれそうになります。

「あ、えと。そうね・・・」

そこから、少し沈黙の時間が流れます。
あの時言おうと決意していたアマルダでしたが、いざとなると緊張してなかなか声に出す事が出来ません。

言わなきゃ。
自分の気持ちを。
ヴァン様に。

「あ、あの。・・・そうよ。私の負け。ヴァン様の事が好きよ。私。好き・・・」

顔を真っ赤にしながら、アマルダは伝えました。

ヴァン様はその言葉を聞くと同時に唇を重ねます。
アマルダも目を閉じて、その唇から伝わるヴァン様の気持ちを感じていました。
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