イケメン侯爵様とお試し結婚!?

「あら！あなたがアマルダちゃん？初めまして～、イルダよ！」

少し落ち込むアマルダをよそに、イルダ様は気さくに声を掛けます。

「母様、あいかわらずですね。アマルダがビックリしていますよ？」
「ええ？しょうがないじゃない。私、お淑やかになんて出来ないし。この屋敷にこれから住むのなら慣れて貰わないと・・・。ってヴァン、あなたアマルダを落とす事が出来たの？」
「ええ。それはもちろん」
「そう！良かったわね！これからよろしくね～、アマルダちゃん」
「は・・・はぁ・・・」

見た目と中身のギャップの凄さに、何も言えなくなるアマルダ。

っていうか・・・落とすって・・・。

「じゃあ私はドレスを脱いでくるわ。窮屈で仕方ない。グラナド手伝って」
「え？あ、ああ、わかった」
「早く！行くわよ」

そう言うと、イルダ様は颯爽と部屋へ消えて行きました。

「で、では、私もこれで。ヴァン、アマルダ、夕食の時間にゆっくりと」
「はい、父様」

少し困ったような表情を浮かべながら、クレール侯爵も足早に部屋へと消えて行きます。