イケメン侯爵様とお試し結婚!?

「・・・ラフィア、いつからお父様の事を・・・?」
「・・・さあ?気付いた時には、ですから。まだ奥様がいらっしゃった時には、惹かれていた、とは思います」

長い、ラフィアの片思い。
ずっとお父様への気持ちを心の奥に潜めたまま、この屋敷で働いていたなんて。
どうして私は気付かなかったの?

「さあ、アマルダ様。今日はもうお疲れでしょうから、そろそろ寝ましょう。明日も早いですよ?」
「でも・・・ラフィア、私、今まで気付かなくて・・・」
「誰かに話したことも、気付かれるような素振りも見せないように心がけていたつもりですから、分からなくて当たり前ですわ。さ、アマルダ様、灯りを消しますね」
「ラフィア・・・」

ラフィアはそう言うとランプを消し、部屋を出て行きました。
仕方なく寝台に横たわるアマルダですが・・・。


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