イケメン侯爵様とお試し結婚!?
「ゴホン！お楽しみ中の所邪魔して申しわけない。よくいらっしゃった、ヴァン様」

伯爵様の声に、ヴァン様は抱いていたアマルダを離すと、伯爵様の方へ顔を向けました。

「お久しぶりです。グランベール伯爵様。すみません、久しぶりに会ったもので、つい」
「はは、若いっていいものだ。いや、そんなに愛されてアマルダは幸せだな」
「久しぶりって、まだ３日じゃない！」
「まあいいじゃないか。それより今日は共に夕食でもどうかね？」
「よろしいのですか？突然来たもので、このまま帰ろうかとも思っていましたが」
「別に構わんよ。なんなら泊まっていっても構わない。食事の準備が出来るまで、アマルダの部屋でゆっくりするといい」
「ちょ・・！お父様っ！！」
「ではお言葉に甘えて」

ヴァン様は満面の笑みでアマルダの顔を覗きました。逆にアマルダの表情は曇っています。
ヴァン様に自分の部屋を見せるのは初めてのアマルダ。
こんな事なら少し片付けておけば良かったと心の中で思います。

「楽しみだな、アマルダの部屋」
「・・・散らかってますけど、文句言わないでくださいね」

渋々アマルダは、ヴァン様を自室へと案内しました。




< 151 / 163 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop