イケメン侯爵様とお試し結婚!?
・・・と思ったアマルダでしたが、ヴァン様はまじまじとアマルダを見た後、声を出して笑ったのでした。
「・・・はははは!これは愉快!・・・お話通りの方でしたね。ふふっ、失礼。そうです。私がヴァン・リル・クレール。ヴァンと呼んで結構ですよ、アマルダ嬢」
ヴァン様はそれはもう満面の笑みで、アマルダを見ています。
そんなヴァン様を見て、呆気にとられるアマルダです。
あれ?
思っていた展開と違うぞ?
びっくりして帰るはずだったんじゃ・・・。
「お出迎えありがとう。アマルダ嬢。お屋敷の中まで案内して頂けますか?」
「っっええ!?か、帰らないんですか!?」
「またまた面白い事を。・・・帰りませんよ?さあ、早く入りましょう」
そう言うと困惑するアマルダの手を取り、歩き出すヴァン様。
引きずられるように、アマルダは屋敷の中へと連れていかれたのでした。