イケメン侯爵様とお試し結婚!?

―――――　一週間後。――――――

ついにクレール侯爵家へと行く日がやってきました。
今日は珍しくドレスを纏い、ばっちり化粧もして、クレール家の使者を待ちます。
長年陽に当たっていて顔に出来たそばかすが化粧で全て隠れることはありませんでしたが、それでもそれなりに小奇麗になり、しっかりとした家柄のお嬢様に見えました。

「・・・締め付けられて苦しい～・・・。顔がむずむずする～」

・・・・口を開かなければ、ですが。



「クレール家の使いの者が来られました」

外でヴァン様の使いを待っていた侍女の一人が、私達に声を掛けます。

「では、アマルダ、あちらではくれぐれも失礼のないように」

「はい、お父様。・・・行ってまいります」

こうして、アマルダは決戦の地へと向かったのでした。