イケメン侯爵様とお試し結婚!?

複雑な表情を浮かべるアマルダをよそに、ヴァン様は気にせず案内を続けます。
アマルダが最後に案内された場所は、外の庭。
その庭のある場所に、アマルダは思わず声を上げたのでした。

それは、花が咲き乱れる花壇や、綺麗に手入れされた芝生、高貴に咲き誇る温室のバラ。
・・・ではなく。

屋敷の裏の、アマルダの家にある畑とは段違いの、広い畑でした。


「うわ・・・!なにこれ!!」

広い畑には色々な作物が育っており、思わず目を輝かします。

「すごい・・・。これは育てるのが難しいのに・・。あ、これは見たことのない・・・、これも!」

ヴァン様がいることなどすっかり忘れてはしゃいでしまうアマルダ。
この一週間、畑仕事も出来ずにいたものですから、無理もありません。

「喜んでいただけましたね。すごいでしょう?この畑を管理しているウオルトと使用人数名で作っているんです。ここで採れた野菜を使

った料理は格別ですよ」

「本当にすごいわ・・・!これを見たら私の畑なんておままごとにしか見えない・・・」

「気に入っていただけました?」

「ええ!」
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