イケメン侯爵様とお試し結婚!?
わー・・・・。
一気に静かになったよ・・・。
やっぱりびっくりするよねぇ・・・。

ちらりと横のヴァン様を見ますが、ヴァン様はにこりと笑顔を出し、その場の空気を全く気にしていない様子。
その様子に少し安心するアマルダでした。


「珍しいな、ヴァン。お前が隣に女性を連れているのは」

この空気の中で、最初に声を掛けたのは、ヴァン様と同じ騎士隊に所属している友人のサイモンでした。

短髪で、ヴァン様よりも一回りほど身体が大きくガッチリとしていて、それでいて爽やかな笑顔。
そんなサイモン様と、ばちっと目が合ってしまい、つい目を逸らしてしまうアマルダ。


「アマルダ、紹介しましょう。私の友人のサイモンです」

「あ、初めまして・・・アマルダです・・・」

「どうも。いやしかしお前本当に行動したんだな、驚いたよ」

サイモンはそう言うと、アマルダの方に目を向け、まじまじと観察するように見ています。
アマルダはその視線にどうしていいかわからず、目が泳いでしまいました。
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