イケメン侯爵様とお試し結婚!?
ん?ちょっと待って・・・?
じゃあ私はその為だけに夜会に連れて行かされたって事?
自分がわざと嫌われる為だけに・・・?

ウオルトの言葉に、ヴァン様に対して怒りがこみ上げるアマルダ。

「あの男~!!!自分に女の人が近寄らないように私を利用したのね!!!」

持っていた野菜がぐしゃり、と握り潰されます。
それを見てギョッとするウオルト。
慌てて弁明します。

「お、おいおい!でも勘違いするなよ!?お前さんを夜会に連れて行ったのはそれだけの理由じゃねえぞ?いいか?夜会に一緒に行ったのは、お前と結婚するっていう意思表示なんだからな!その意思を周りに知って欲しかったから連れて行ったんだぞ?」

「そ、そう・・・なの?」

「ああ。お前をヴァンの結婚相手だ、と早く周りに知らしめたかったんだろうよ」

って、それもちょっと待て!
まだ私、結婚するって決めてなーい!!!!

「いずれにしろ、ヴァン様にやられたのね・・・私・・・!」

「え?ヤラれた?まじか!?」

「違う!そういう意味じゃない!!!」

ついつい大声で怒鳴ってしまうアマルダでした。
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