イケメン侯爵様とお試し結婚!?
何も出来ない苛立ち

ヴァン様の寝室。

そこには追いかけていったヴァン様の護衛と、ベッドで上半身だけ起き上がった状態のヴァン様がおりました。
ヴァン様の頭にはぐるりと包帯が巻かれています。

「申し訳ありません、ヴァン様。あのあと見失ってしまいまして・・・」

「・・・それは仕方ない。油断していた私も悪い」

「いえ、私達ももう少し早く奴らに気付けばこんな事にはならなかったはずです。大変申し訳ありませんでした」

護衛は深く頭を下げヴァン様に謝罪をします。

「頭を上げて。・・・それより、少し調べて欲しい事があるんだ。いいかな?」


「はっ、なんなりと」

< 82 / 163 >

この作品をシェア

pagetop