イケメン侯爵様とお試し結婚!?
思い出す、昔の記憶。
周りから持て囃されて、幸せそうに微笑むリリアの姿。
泥だらけで、周りから笑われる自分。
恨むとすれば、お姉様ではなく私の方なのに。
「・・・アマルダ、明日私はエラルド公爵家に行こうと思っている。直接会って真相を聞いてくるよ」
その言葉に、アマルダは即座に反応します。
「私も連れて行って。直接聞きたいわ、お姉様に」
「ダメだ。何があるかわからない。もしものことがあったら・・・」
「連れて行って!!!私もお姉様には言いたい事があるの!今まで言えなかった事が色々あるの!私はいつも逃げてた。比べられたくなくて逃げてた。ここでもお姉様から逃げていたら、ずっと逃げるばかりの人生になってしまう。それが嫌なの!」
アマルダは苦しそうに顔を歪めながら、ヴァン様に詰め寄りました。