イケメン侯爵様とお試し結婚!?

リリアは無言でアマルダの前に立ち、二人を睨みつけました。
そして二人から目線を外すと、ふうと大きく息を吐きます。


「・・・・あなたが羨ましかったのよ」

「・・・え?」


リリアの意外な答えにアマルダは信じられない、といった表情を見せました。

お姉様が、私を羨ましい?

「夜会でのあなた達が幸せそうで悔しかったのよ。ヴァン様に守られて愛されて。それが悔しくて羨ましくて。壊れてしまえばいいと思ったの」

「どうして・・・?お姉様は昔から褒められて、可愛がられて、あんなに素晴らしい方と結婚して・・・。私の何が羨ましいの」

「あなたは何も知らないのよ。・・・そうよね、アマルダは昔から好きな事ばかりやって。私だってやりたい事もあったのに、あなたのせいで私は何も出来なかった。今だってそう・・・あなたばかり」

「なによ・・・それ・・・。どんなにお姉様と比べられて苦しかったか、辛かったか。お姉様にはわからないでしょう!?」
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